金管楽器

ルーダルカルテ トロンボーン

Rudall Carte & co.

ルーダルカルテ トロンボーンについて

Rudall Carte & Co.が手がけたトロンボーンの特徴


Rudall Carte & Co.(ルーダルカルテ)は1820年代に設立された英国ロンドンの管楽器メーカーで、主にフルートを中心に事業を展開していました。やがて1862年以降、サムソン社の特許による指スライド式バルブを用いた真鍮楽器の製造にも進出し、この流れのなかでトロンボーンも手がけるようになります。

 

なかでも注目に値するのが「ダブルスライドトロンボーン」で、これは片方のスライドの枝が通常の半分の長さになった構造を持つタイプです。ジャンルとしてはB♭、ソプラノG、コントラB♭といった音域が存在しており、スライドが通常より短いため操作が軽快である一方、構造上の複雑さが演奏性にも影響を及ぼします。

 

1889年には発明展でこのトロンボーンが展示され、評論家のジョージ・バーナード・ショーもその独特な構造に触れて興味を示した記述が残っています。当時の価格は約13ギニー程度だったと伝えられています。

 

 

Rudall Carte & Co.の歴史とトロンボーン製造の時期


  • 創業は1820年代初頭。最初はGeorge RudallとJohn Mitchell Roseによる「Rudall & Rose」としてフルートの製作・販売を開始しました。その後1850年にRichard Carteが加わり、1872年には正式に「Rudall Carte & Co.」となりました。
  • 真鍮楽器の生産開始は1862年ごろとされ、以降コルネットやトランペット、トロンボーン等の製造を行っていました。
  • しかし第二次世界大戦の前、1939年には真鍮楽器の製造を中止。以降、Boosey & Hawkes(ブージー・アンド・ホークス)に買収され、流れのなかで事業を統合していきます。

 

 

トロンボーンに見る技術的特徴と希少性


ダブルスライド構造という革新的な設計は、演奏者にとってはスライド距離が半分になるというメリットだけでなく、構成上は各スライドに4本の枝があり、上と下でペアで接続された複雑な構造です。これにより通常のトロンボーンよりコンパクトながら、精密な操作を必要とします。

 

現存するモデルは非常に希少で、「Starline(スターライン)」と刻まれたRudall Carte製モデルが確認されています。このモデルは1930年代頃(推定1935年)に製造されたもので、希少度が高くコレクター間でも価値が認められています。

 

 

トロンボーン製造停止とその後の展開


Rudall Carte & Co.は1939年に真鍮楽器の製造を終了し、その後Boosey & Hawkesに買収されました。以降、楽器の名前や製造シリアルなどはBoosey & Hawkesの系列に組み込まれ、Rudall Carte名義の製品は姿を消すことになります。

 

 

まとめ


Rudall Carte & Co.が製造したトロンボーンは、特にダブルスライド構造のモデルが歴史的にも技術的にもユニークな存在です。その希少性や独自性から、現代においても収集品として高い注目を集めています。一度手にした演奏家やコレクターにとっては、歴史と革新が詰まった魅力的な楽器と言えるでしょう。

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