ヨーゼフ・リドル　バルブトロンボーンについて

Josef Lídl 社の概要

Josef Lídl は、チェコ（モラヴィア地方）に本拠を持つ金管楽器メーカーで、創業は１８９２年。以来、トランペット、ホルン、ユーフォニアム、フルジェルホーン、チューバなど様々な金管楽器を伝統的な手仕事と現代的な技術を組み合わせて製造しています。全ての楽器はチェコ国内の自社工房で作られていることが特徴です。品質やサウンドを重視する奏者から信頼があり、日本国内でも取扱店があります。

バルブトロンボーンとは何か

バルブトロンボーンは、スライド式のトロンボーンではなく、バルブ（ピストンまたはロータリー）で音程を変えるタイプのトロンボーンです。スライドを使う必要がなく、素早い音の変化や移動がしやすいというメリットがありますが、スライド式と比べて音色や開放感が若干異なる、と言われることもあります。古くは軍隊音楽や行進曲、または屋外演奏で使われることが多かった楽器形式です。

Josef Lídl のバルブトロンボーンの特徴

Josef Lídl のバルブトロンボーンについて確認できる情報を以下に整理します。

• 希少性　 Josef Lídl の工房ではバルブトロンボーンはあまり一般的に大量生産されているモデルではない様子で、アンティーク市場やコレクター向けとして少数見られるものです。
• 構造・仕様の例　 Austro-Hungary 時代（１８９０年前後）の Josef Lídl 製ロータリーバルブのバルブトロンボーンが存在し、その仕様として、調子は B♭、ベル径約 ２０センチ、ボア径は約 １２．２５ミリ、全長約９２センチという報告があります。
• 状態と演奏性　 上記楽器の説明では、ロータリーバルブが滑らかで機械的に動作良好、スライド部・チューニングスライドも引き出し可能、反応も良く音程も驚くほど安定していると評価される例があります。

ジョセフ・リドル製バルブトロンボーンの市場価値・買取における注意点

買取を検討する際に把握しておきたいポイントを以下にまとめます。

買取を考える方への手順

１．製造年や刻印の確認（ベルに刻まれている社名、調子、シリアルナンバーなど）
２．外観のチェック（凹み、変形、金属疲労、はんだ・ロータリー部の損傷）
３．バルブ機構の動作確認（ロータリーバルブまたはピストンの開閉が滑らかか、空気漏れがないか）
４．音程・吹奏音質のチェック（高音低音のレスポンス、鳴りの良さ、ブレスの通り）
５．付属品の有無・オリジナル性の確認
６．査定依頼（オンライン／店頭）に必要な情報を整理して見積もり依頼

総括

Josef Lídl のバルブトロンボーンは、歴史的価値／希少性を持つアンティーク楽器として興味深いものです。状態が良く、演奏可能であれば、コレクターや愛好家にとって高く評価される可能性があります。買取を検討されるなら、先述のチェックポイントを押さえて、複数業者で見積もりを取ると安心です。