ハーグストン　フリューゲルホルンについて

Haagstonとは

Haagston（ハーグストン）はオーストリアに拠点を持つ管楽器製作／販売ブランドで、1986年にアロイス・メイヤーが創設した工房が起源です。

本社ではトランペット、トロンボーン、ホルン、フリューゲルホルンなどを扱い、伝統的な職人技術を活かしながら、比較的少量生産を行っています。

フリューゲルホルンの特徴と仕様傾向

Haagston のフリューゲルホルンには、主に ピストン（Perinet）弁式 と ロータリー弁式 の両方がラインナップされており、奏者の好みや演奏スタイルに応じて選べる柔軟性があります。

具体的なモデル名としては、中古市場で「J1640P」の型番をもつフリューゲルホルンが確認されており、Perinet 式の機構を持つ実例があります。

楽器の設計には、良質なブラス材を使用する傾向があり、ベルの形状・ボア径・スライド構造などが、温かみと響きを重視した音色を生み出すよう調整されている可能性があります。

音色傾向と演奏性

Haagston のフリューゲルホルンは、比較的深みがあり、柔らかく温かい音色が特徴とされることが多いです。

Perinet 式モデルでは操作性がよく、ジャズやアンサンブルでも扱いやすい反応を示す傾向があります。一方、ロータリー式モデルでは音の滑らかさや伝統的な響きを好む奏者から支持されるケースがあります。

ただし、Haagston は大規模ブランドに比べて流通量が限られ、調整やメンテナンスには専門知識や技術が必要な場合があります。

買取・査定で確認すべきポイント

Haagston フリューゲルホルンを査定に出す際には、以下の観点を重視するとよいでしょう。

• 刻印・シリアル番号　ベルや管体に “Haagston” の刻印があるか、型番 (例　J1640P) やシリアルが確認できるか。
• 弁の状態　ピストンならバルブの動き、スプリングの強さ、遊びの有無。ロータリーなら軸のガタ、リンクの摩耗など。
• スライド／チューニング管の可動性　滑らかに動くか、固着・引っかかりがないか。
• ベル／主管の凹み・変形　特にベル縁の損傷や歪みは査定で大きなマイナス要因。
• 仕上げ状態　ラッカー剥がれ、くすみ、傷、修理／補修痕の確認。
• 過去のオーバーホール歴　整備記録、交換パーツの有無、クリーニング履歴などがあると査定評価にプラス。
• 付属品　元ケースやマウスパイプ、譜面台など付属品の有無と状態。
• 音出し確認　音程、レスポンス、音抜け、倍音構成などを実際に吹いてチェック。

流通状況と買取相場の傾向

Haagston フリューゲルホルンは日本国内では非常に流通量が少ないブランドです。中古取り扱い例も限定的で、特定型番（J1640P）などがたまに出品される程度です。

過去の買取実績として、中古の J1640P フリューゲルホルンが買取価格 約2 万円 の例が報告されています。

この希少性と価格傾向を踏まえると、査定を依頼する際には 専門性のある中古管楽器店 や 管楽器修理業者 に持ち込むのが望ましいでしょう。

同ジャンル／比較対象のモデル

比較対象として、以下のような著名ブランドのフリューゲルホルンがあります。

• YAMAHA YFH‑631GS フリューゲルホルン　安定した音程と信頼性。
• YAMAHA YFH‑8315GS フリューゲルホルン　銀メッキ仕上げ、高級感のある響き。

これらと比べた際、Haagston はよりニッチ／限定的な市場価値を持つため、買取額や需要が大きく変動しやすい点に留意が必要です。