金管楽器

ケノン ホルン

Couesnon

ケノン ホルンについて

Couesnon ブランドとは


Couesnon はフランスの歴史ある楽器製作ブランドで、1827年にオーギュスト・ギシャール(Auguste Guichard)が設立した工房を起源とします。後にギャウロ(Gautrot)社やトリエベル社を合併・吸収しながら発展しました。

 

1881年にはトリエベル社を買収、1882年に「Couesnon, Gautrot et Cie」、1888年に「Couesnon et Cie」と改称されます。 当時はパリやシヤトー=ティエリ(Château-Thierry)を拠点とし、複数の工場を持つ大規模な楽器製造会社へ成長しました。1911年には8工場で約1000名の従業者を擁したとされます。

 

しかし、20世紀後半には経営の縮小、主工場の火災による資料消失、輸出契約終了などにより次第に事業規模が縮小しました。1979年の主工場焼失では、全アーカイブが失われたといいます。

 

1999年には PGM(プラソン家)により Couesnon の商標と設備が買収され、現在は PGM Couesnon として、主に吹奏楽・軍楽隊向けの金管楽器や打楽器を中心に少数生産を続けています。

 

現在では、ホルン専用ラインというよりむしろ吹奏楽用金管(トランペット、フリューゲルホルン、ユーフォニアムなど)に比重を置くことが多く、ホルンの新規製造例はかなり限定的です。

 

 

Couesnon のホルン製造例と仕様


Couesnon がホルン(または類似金管楽器)を製造した実例は、限定的ながら次のようなものがあります。

 

  • Couesnon Monopole Ascending Double というモデル名で、ダブルホルン形式の仕様が紹介されている例があります。
  • Couesnon Piston Horn ホルンにおけるピストン弁(ロータリー弁ではなくピストン方式)を採用した機種の販売記録があります。これは “Couesnon の本格的なフレンチホルン” として扱われていた事例です。
  • ただし、多くの Couesnon 製金管楽器のカタログ資料には、トランペット、コルネット、ホルン類(金管吹奏楽器群)も含まれています。

 

これらの仕様は、以下のような傾向を持つ可能性があります。

 

  • ピストン弁またはロータリー弁 Couesnon の例ではピストン弁方式のホルン例も存在することから、標準的なロータリー弁以外の構造を持つ個体がある点に注意が必要です。
  • ベル刻印・年号表示 Couesnon 楽器には、ベル下面に“パイナップル(grenade)”型装飾中に製造年末2桁を刻む形式が見られた例があります。これにより製造年推定が可能な場合があります。
  • 刻印変遷 1960年代以降、簡素化された刻印様式が多く見られるようになったという資料もあります。

 

ただし、Couesnon による“標準的なロータリーダブルホルン”の定番シリーズといった例は確認できず、流通数としては希少です。

 

 

音色傾向・演奏性


Couesnon のホルン(またはホルン形式楽器)について、直接の音色評価記録は非常に限られています。ただし、以下の点に注意できます。

  • ピストン弁を採用したモデルは、ロータリー弁に比べて応答性・操作性が異なるため、慣れが必要となる場合があります。
  • 古い個体では、ラッカー剥がれや金属の経年変化、凹み・歪みが音響特性に影響しやすいという点は、他ブランドのホルンと同様の懸念です。
  • ベル刻印による年号推定が可能な個体では、製造年代が古いほど技術・材質の品質差を意識すべきで、鳴り・金属疲労・亀裂リスクも考慮されます。

 

 

買取・査定時に重視すべきポイント


Couesnon ホルン(またはホルン形金管楽器)を査定に出す際は、一般的なホルン査定ポイントに加えて、以下を特に確認すると良いでしょう。

 

  1. ベル刻印および年号表示
    ベル下面に「パイナップル装飾中の年号刻印」があるか。これがあれば製造年の推定材料になり得ます。
  2. 弁機構の形式と状態
    ピストン弁・ロータリー弁どちらが使用されているか、弁の動作具合・遊び・摩耗などを確認。
  3. 管体の凹み・変形
    ベル、主管、主管回りの管に大きな変形・歪みが無いか。特に細管部は修正が難しいことがあります。
  4. 表面仕上げの状態
    ラッカー、ニッケルメッキ、銀メッキなどの剥離・くすみ・修理跡など。目立つ損傷は査定減点。
  5. スライド可動性
    主スライド/チューニングスライド等がスムーズに動くか。固着・摩耗があれば要整備。
  6. 修理歴・オーバーホール記録
    過去の整備記録や補修パーツの履歴があれば提示できると査定側で評価されます。
  7. 付属品・ケース
    専用ハードケース、マウスパイプ、元箱、譜面台など付属品が揃っていれば査定で有利。
  8. 音出しチェック
    実際に吹ける状態で、音程、倍音バランス、レスポンス、音抜け、各レジスターの繋がりなどを確認。
  9. 真贋判定
    Couesnon 刻印の字体、刻印位置、製品番号(あれば)等を確認し、他社モデル刻印を流用した偽物に注意。

 

 

現在の希少性と注意点


  • Couesnon がホルンを主力とするブランドという記録はあまり多くなく、ホルン形の実物は非常に希少であると言えます。
  • PGM Couesnon による現在の製造は、主に吹奏楽用金管と打楽器中心で、ホルンの新作モデルは限定されていると思われます。
  • 古い Couesnon 製ホルンを国内で査定できる店は限られる可能性が高いため、古楽器・金管専門店に依頼するのが望ましいです。

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