ブージー＆ホークス　アルトホルンについて

Boosey & Hawkes アルトホルンとは

Boosey & Hawkes（B&H）は、イギリス・ロンドンを拠点に、19世紀後半から金管・木管楽器の製造に携わった楽器ブランドです。アルトホルン（E♭やB♭楽器帯域）として扱われるモデルも、1960年代頃まで英国バンド楽器として流通していた記録があります。例えば「1950s Boosey & Hawkes Lafleur E♭ Tenor/Alto Horn」という出品例があります。本記事ではこのブランドのアルトホルンを売却・買取検討する方向けに、歴史・仕様・査定ポイントなどを整理します。

製造背景と歴史的文脈

B&H の前身となる Boosey & Co. は 1760年代に音楽出版業からスタートし、19世紀半ばに金管楽器製造に参入しました。 1868年には英国大手の金管楽器製造社を買収し、以降更に拡大。1930年に Hawkes & Son と合併して Boosey & Hawkes が誕生しました。アルトホルン／テナーホルン（英国バンド用 E♭、B♭帯）のカテゴリーにおいても、B&H は「Lafleur」「Sovereign」「Imperial」などモデル名を冠して楽器を展開していた記録があります。なお、B&H 金管楽器製造部門は2000年代初頭に縮小・売却されており、製造年代の把握や流通数は限定的です。

特性・仕様・音色傾向

モデル・仕様例

• 1950年代の「Lafleur E♭ テナー／アルトホルン」出品例あり。
• アルトホルン（E♭調）として「Tenor Horn」または「Alto Horn」として英国吹奏楽バンド中で分類される楽器群の中で、B&H 製品も存在します。
• 製造シリアル番号による製造年推定が可能な記録あり。

音色・演奏性

この種の英国製バンド用アルトホルンは、一般に中〜低音帯域のブラスバンド内での編成を意図しており、ホルン（フレンチホルン）よりも柔らかく太めの音色、そしてバンドセクションに溶け込みやすい設計がされていることが多いです。B&H のアルト／テナーホルンでは、例えば「sweet tone of a euphonium（ユーフォニウムのような甘い音色）」というレビューもあります。ただし、英国では「アルトホルン＝テナーホルン（E♭調）として3員編成が典型」という説明もあり、使用・流通文脈を理解する必要があります。

買取検討時の評価ポイント

アルトホルンを売却または査定に出す際は、以下の観点を重視してください。

1. 製造刻印・シリアル番号の確認
   “Boosey & Hawkes”または“Boosey & Co.”の刻印、シリアル番号が存在すれば、製造年代やモデル系列を推定できます。
2. 管体の無凹み・変形
   ベル、主管、スライド部などに大きな凹みや歪みがないか。バンド用楽器は持ち運び使用頻度が高いため、状態チェック重要です。
3. バルブ／ピストン／ロータリー機構の状態
   動きが渋かったりガタつきがあると整備費用が査定マイナスになります。例として、出品レビューに「バルブを清掃・潤滑したら動きが改善した」という記録があります。
4. スライド／チューニング管の可動性
   固着や引っかかりがないか、音程調整機能が正常かを確認。
5. 仕上げ・外観状態
   ラッカーまたはニッケル／銀仕上げなど表面の剥がれ・くすみ・修理跡を評価。外観が良好なほど査定ではプラス材料です。
6. 付属ケース・マウスピース・付属品の有無
   元ケース・マウスピース・譜面台等が揃っていると評価が高くなる場合があります。
7. 音出し・演奏性の確認
   実際に吹いて音程・音抜け・反応・倍音バランスをチェック。バンド楽器用途を意図しているため、セクションとのバランスも重要視されることがあります。
8. 年代・希少性
   特に B&H 製アルトホルンは製造数が多くないため、希少性やモデル特性が査定に影響する可能性があります。流通・所有履歴も確認できると良いです。

買取を検討している方へ

アルトホルンを買取に出す際は、上記のチェックリストをもとに状態を整理し、複数の専門査定店へ相談すると良いでしょう。製造年代が古いモデルでも、極端な損傷がなければバンド用ホルン市場での価値があります。特に「50年代英国製B&H」などの記録がある個体はコレクション要因にもなり得るため、状態・整備歴をきちんと伝えることが査定向上に繋がります。